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2018年6月

2018年6月 2日 (土)

砂の道

サビーヌ・シコー (1913 - 1928)

思い出さないで下さい...この道を辿りながら。

思い出さないで下さい...あなたの愛を受け入れたことを。

私たちの歩みは似ていて、

私たちの影は前方、砂の上で一つに重なり、

私たちはとても遠くから、或いはすぐそばで見ているだけだった。

空気は今と丁度同じに匂っていた。

風は海からはやって来なかった。

他のところからも。風は無かった。雲も無かった。

一本松は孤独だった。双子のもう一本は時の中で伐り取られたのだ。

私たちは話をした。或いはしなかった。

私たちは過ぎて行ったが、この麗しい時間が永続することを確信していた!

砂の道で振り向いてはいけない。

Sabine Sicaud (1913 - 1928)

Le chemin de sable

アポリネールの『狩の角笛』には「私は度々振り返るだろう」という行がありますし、『思い切って後ろを振り返ってみた』という詩もあります。過去の思い出を壊さないために振り返らない方をサビーヌは選んだようです。

13~14歳の子供の詩とは思えない成熟ぶりが現れている様に思えます。

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