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2018年5月25日 (金)

シュペルロンガ浜での二重の出逢い

ローベルト・ゲルンハルト (1937 - 2006)

日はもう傾いていた。

浜辺は広くすいていた。

私の影は前方斜めに伸び、

君の影を追っていた。

君は見知らぬ女性。

君と君の影とが素早く近づく。

君の影は暗く君の肌は白く、

そうして二つは砂の上に来る。

とても美人だし裸も同然

君は僕の前を走って行く。

すると影はもう二つではなくなり、

正確に重なり合う。

僕と影とは君たちをゆっくり検分した。

君と影とは向きを変えなかった。

君と影とは無言で走り去り、

僕と影とのうちの、一人が声を上げた。「アー」。

Roberd Gernhardt (1937 - 2006)

Doppelte Begegnung am Strand von Sperlonga

シュペルロンガはイタリアの浜辺の保養地。この詩はフォーク調に曲が付けられてもいます。高校の国語教科書に鑑賞対象として出てもいるようで、ドイツでは有名なのでしょう。

結局男の思いは実らず女性に振り向いてもらえませんでした。テレビコマーシャルの映像風だと当初軽く考えていたのですが、「......ボードレールの『a une passante (一人の女通行人)』と比べてみよ」という教科書の課題を見たりすると、そう言えばそうだ、と思わせます。

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