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2016年4月10日 (日)

日曜日

ジュール・ラフォルグ 1860-1887

Dimanches   日曜日

ああ、このピアノ、この高価なピアノ

決して決して鳴り止まない

ああ、このピアノ、上の階に鎮座し

僕の頭の上で意固地になる

陰鬱なポルカだったり、

門番用のロマンスだったり、

繊細な練習曲だったり

「乙女の祈り」だったり!

逃げる?何処へ、春だというのに?

外へ、日曜日だ、何もする事が無い.....

中にいても、何もする事が無い....

おお、地上には何もする事が無いのだ!...

オエ、若い娘がピアノに向かってだと、

言わせてもらえば貴方にはまるで魂が無い

音階にノスタルジーを感じるからって

僕はだまされたりしない

宿命的な思い出の花束

狂わんばかりの伝説、でも下らない

もう充分だ!君の来るのが見える

僕の魂は間もなく飛び立つのだ

本当だ、灰色の空の下日曜日

意味のあることなど僕にはもうできない

そして安っぽい手回しオルガン(貧乏な)が僕のはらわたをつかみとる

今や僕は気違いじみてきた

女房がいたら口を押さえて殺すところだ

そして膝まずき

曖昧な事を言うだろう

「ああ、僕は自分の気持をあまりに大事にし過ぎる

それで君など生身の人間に過ぎない

僕が痛めつけたって

ひどいとは思わないだろうさ」

Jules Laforgue 1860-1887

Dimanches

ウルグアイのモンテヴィデオ生まれ。自身の短く悲ししい人生に彼はユーモアで対抗しようとした。メランコリーと冷笑のたっぷり入ったユーモアで。デカダン芸術家と評されたラフォルグはパルナス派の厳格な規則を吹き飛ばし、規則に捕らわれない気ままで日常的な表現で詩を書いた。悲しい道化者のそれで。肺病に蝕まれ27歳で死亡。

ラルース社の名詩100撰より。

中原中也の好きだった詩人です。性格に共通点が有りますね。

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